動画につけるナレーションを録りたい!~収録に向けた準備~
シードアシストでは映像作品につけるナレーション収録のご依頼をいただくことが多々あります。
ベストなナレーションを録るためには、実は収録当日までの準備が大切なのです。
今回はそんな「準備」についてのお話です。
【仮ナレの重要性】仮ナレを入れる目的を考えましょう。
撮影・編集が一通り終わった段階で迎えるナレーション収録ですが、その前段階で必要なのが「仮ナレ」です。仮ナレ=仮ナレーション。まずはクライアントに具体的な仕上がりイメージを伝えるという目的があります。このシーンはこの説明で分かるか?とか、このタイミングでナレーションが入ればいいか、などを仮ナレで確認します。
そして何より仮ナレを入れる最大の目的は、そのシーンの動画尺はこれでいいのか?を確かめることです。実はここで失敗してしまうことが多いもの。本収録のときのナレーターさんは、きちんと文章の意味が伝わるように言葉の間をとったり、表情を付けたりしながら読んでくださいます。ところが仮ナレを1本調子で一気に早口で読んでしまい、その尺で映像を編集してしまうと、後日プロのナレーターさんで本収録をするときに映像尺が足りなくなってしまうということが往々にしてあります。
仮ナレを録るときには、しっかり息を吸って大きな声で、ひとつひとつの文章を「間(ま)」を取りながら、プロのナレーターさんになりきった気持ちで読んでみてください。活舌が悪いとか、自分の声が嫌いとか、そんなこと気にしているのは自分だけですから、自信を持って!
【親切な原稿】有ると無いでは大違い!
以前のコラムでも同様のことを書きましたが、改めて。
原稿に記載していただきたいのがシーンNo.と読み始めのタイムです。
シーンNo.は収録のときに、どこを録るのか指示する際に必要です。たとえば一部を読み直すときに「6番のところをもう一度お願いします」と指示が出しやすいですね。
そして読み始めのタイムは、ナレーターさんにCueを出すときに必要ですし、オペレーターが動画の位置を確認するためにも必要な情報となりますので、原稿に表記をしましょう。表記例はコチラをご参照ください。
【収録直前の原稿変更】わかりやすい修正指示を。
収録直前に「原稿に一部修正が入ったのでコチラに差し替えてください」という連絡を受けることもよくあります。もちろんOKです!ただ、ナレーターさんは収録に向けて既に原稿に色々と書き込みをして準備をされていることが大半ですから、直前に原稿まるっと差し替えと言われるとナレーターさんは困りますよね。
そこで、どこがどういう修正になったのかが分かる表記の仕方(ex.変更箇所に色をつけておく)をしておくと、ナレーターさんは準備していた原稿はそのままに、修正箇所を書き込むだけで対応できる場合があります。えーっと、どこが変わったんだっけ・・・?となると時間が勿体無いですから。
もちろん大幅に原稿が変わった場合はそもそも下準備自体が役に立たなくなるので、まるっと新しく原稿を用意してください。そして、皆が同じバージョンの原稿を持っていることを確認するためにも「第○稿」「○月○日修正版」などという改訂情報も記載しておくと間違いを防ぐことができます。
【原稿出力サイズ】けっこう重要なのです。
とりあえず一枚の紙に収まっていればいいということではなく、理想はA4サイズの紙にプリントアウトした際に見やすい大きさのフォントを使うことです。A3で出すことを前提に作った原稿をA4で出すと縮小されて文字が小さくなり見づらいですし、ナレーターさんは自宅で一般的な家庭用プリンターを使って出力されるということも考慮して、A4サイズで台本をご用意ください。
まとめ
以前のコラムのタイトル「みんながHAPPYになる収録台本の作り方」のように、ナレーターさん想いの収録台本(収録原稿)は、良いナレーションを引き出し、良い作品作りに繋がります。
さぁ皆さんも、現場のみんながHAPPYになれるナレーション収録をしませんか?